同じようで違う「目疲労」と「眼精疲労」
目が疲れている症状のことをさす、眼精疲労という言葉はよく聞いたことがあるのではないでしょうか。しかし、この目の疲れの症状には、あまり知られていませんが「目疲労」と「眼精疲労」の二種類があるのです。
この「目疲労」と「眼精疲労」。目が疲れているだけなのだから、同じじゃないか、と思われる人もいるかもしれません。しかし、疲労目と眼精疲労の一番の違いは、症状の重さです。
あなたはどっち?目疲労と眼精疲労の見分け方
目疲労というのは、一時的な目の疲れのことをさします。目に疲労を感じるけれど、寝たり、休憩すると目の疲れがとれる、という方はこの目疲労に該当します。そして、この目疲労は休息をとることで自然に解消されるため、体への影響というものはありません。
反面、目を休めても疲れがとれない、という方は眼精疲労の可能性があります。眼精疲労は頭痛や肩こり、疲れが慢性的にぶり返してしまうなどといった症状があります。こういった症状は何らかのケアや治療をしなければ治りません。
また、目疲労の状態にもかかわらず、休息をとらなかったり、ずっと目を酷使し続けていると、眼精疲労に進行してしまうと言われています。
さらに眼精疲労は、ひどい肩こりや頭痛を引き起こすことがあり、それによってストレスが溜まってしまい、自律神経に影響を及ぼし、抑うつなどといった症状にかかってしまう場合もあります。
そんな恐ろしい眼精疲労ですが、さらに具体的にはどのような症状がでるのでしょうか。また、眼精疲労にならないための予防策などはどんなものがあるのでしょう。
眼精疲労の症状
ドライアイ
パソコンやスマホの画面を凝視していると、まばたきの回数が減ってしまいます。そのため、眼球の表面に涙が行き渡らず、ドライアイの症状が引き起こされてしまいます。
涙は細菌の感染や、傷などから眼球を守ってくれたり、角膜への栄養補給と言った重要な役割を担っています。この涙は自律神経にコントロールされていて、ストレスを感じている場合に分泌量が減ってしまいます。
そのため眼精疲労によるストレスで、涙の分泌量が減り、さらにパソコンなどの画面の見すぎで眼球が乾いてしまうことによって、ドライアイが引き起こされてしまいます。
肩こり、頭痛
目の周りにも筋肉というのはあります。目を酷使することで、この目の周りの筋肉に疲れやこりがたまってしまうのです。
そして、この疲れは首筋や肩にまでも及んでしまいます。首筋の筋肉が疲れによって緊張してしまうために、血行不良が引き起こされることに。
この血行不良によって肩こりと頭痛が誘発されてしまう、というのが眼精疲労の際の頭痛と肩こりのメカニズムとなっています。
眼精疲労の予防策
眼鏡とコンタクトの度数をチェック
人間の視力は、加齢や環境によって変化していきます。そのため、何年も同じ度数の眼鏡やコンタクトを使っている方の中には、すでに自分の目には合っていないものを使用し続けている場合もあります。
度数のあっていない眼鏡やコンタクトはそれだけでも、かなりの目の負担になってしまいます。心当たりのある方は一度、眼科医などに行って視力検査を受けることをオススメします。
また、新しく眼鏡やコンタクトを選ぶ場合は眼科医に、どのくらいの時間、どのように使用するのかなどをしっかりと相談してから選ぶのがもっとも良いでしょう。
机周りの環境の見直し
また、毎日使っているパソコン机や仕事のデスクまわりの環境の見直しも、眼精疲労の予防策としては有効的です。
パソコンのディスプレイは、見上げるような高さにあると眼球が空気に触れる面積が大きくなってしまうため、目が疲労して、ドライアイを誘発しやすくなります。目線より高い位置にディスプレイがある場合は、イスの高さを調節するなどしましょう。
また、猫背になると頭が必然的に下がってしまい、目線を下げることになってしまいます。そのため、猫背を防ぐために、椅子は背中のカーブに合ったものを選びましょう。
さらに、部屋の照明は自然光の明るさにもっとも近い白熱灯にすると、目に負担がかかりにくいです。
ストレッチやマッサージ
集中してパソコンなどの画面を睨みつけるようなデスクワークの場合、目の痛みをはじめとした目の疲労、頭痛や肩こりなどの症状が出てきます。
こういった症状にならないためにもっとも有効なのは、ストレッチやマッサージをするということです。長時間、同じ姿勢をとっているような方の場合、15~30分に1度、ストレッチを行うのが望ましいです。
また、日ごろからバランスの良い食事を取る、適度な運動やトレーニングを行ったりすることも重要です。
出典:
http://www.woc.co.jp/column/index01.html
http://www.skincare-univ.com/article/004790/