VDT症候群が急増!1日中パソコンに向かってるビジネスマンは要注意!|眼精疲労box

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2013年4月10日
VDT症候群が急増!1日中パソコンに向かってるビジネスマンは要注意!

VDT症候群はパソコンやスマートフォン、携帯用ゲーム機、タブレット端末などを使用する、VDT作業を行う全ての人が注意すべき症状です。ディスプレイを見る時間が長いと、視力の低下やドライアイなどの目の症状が現れるだけでなく、体や心にもさまざまな症状が現れるのです。正しい知識を身に付けて、改善・悪化防止に努めていきましょう。

WEBライター
  

VDTとは??

パソコンのディスプレイ

VDTとは、Visual Display Terminalsの略であり、液晶・CRTディスプレイなどの表示機器のことを言います。VDTを使う作業のことをVDT作業と言います。

パソコンのディスプレイに向かうプログラミングやデータ入力はもちろん、コールセンター・交通などの監視業務などもVDT作業に含まれます。

また、スマートフォンや携帯ゲーム機などを使うこともVDT作業に含まれますから、仕事でパソコンを使わない人でもVDT作業を日常的に行っている人は少なくないでしょう。さらに、小さな子供でも近年はVDT作業を行う機会が多くなっています

急増しているVDT症候群って何??

幼い頃に「テレビを近くで見ていたら、目が悪くなる」とか「長い時間テレビばかり見ていたら視力が低下する」などと言われたものですが、VDT作業は画面を見続けますから、目に負担がかかるということはご承知の通りだと思います。

VDT症候群とは、VDT作業によって現れた体への悪影響のことを言いますが、視力低下や眼精疲労などの目への症状だけでなく、体や心に現れる症状もあります

VDT症候群は「症候群」であって、病名ではありません。そのため、原因は明らかではありませんし、症状もさまざまです。症状の程度についても、個人差が大きいとされています。

VDT症候群の症状

先にも紹介したように、VDT症候群は目・体・心に症状が現れますが、主に次のような症状があります。

目に現れる主な症状

目の充血・眼精疲労・ドライアイ・視力低下などがあります。
ドライアイは角膜乾燥症とも言い、瞳が乾燥することで目のかすみ・視力低下・目の痛みなどの症状が起こります。画面を見続けていると、瞬きの回数が少なくなって瞳の乾燥を招きますが、それだけでなく瞳の酸素・栄養の不足や、乾燥によって目が傷つきやすくなるなどの支障をきたすのです。

体・全身に現れる主な症状

肩こり、腰や首、背中の痛み、頭痛、指の疲れなどが挙げられます。目以外にも、体のあちこちに症状をきたすと言えるでしょう。

VDT作業では、イスなどに座って同じ姿勢を続けることが多いことから、肩や腰、背中、首などに疲労を蓄積させやすく、こりや痛みなどの症状が現れやすいとされています。
また、腕や指などに症状が現れる人も少なくありませんが、タイピングによるものが多いとされています。

心・精神に現れる主な症状

食欲の低下や抑うつ、過食、無気力、不眠、イライラ、不安感などがあります。女性の場合は、ホルモンバランスの乱れ生理不順などもあります。

目や体に現れた症状が悪化すると、心や精神に支障をきたすと言われています。メンタルヘルスに支障が出るということは、他の症状を悪化させてしまっている可能性が高いと言えるでしょう。

VDT症候群の治療

VDT症候群の症状はさまざまですから、症状に応じた治療が必要になります。そのため、目の症状は眼科での治療となりますし、首や肩、腰の痛みなどは整形外科などでの治療となります。

また、症状に合わせて治療を行うだけでなく、VDT作業の環境を整えることも必要です。
イスの高さやディスプレイの明るさ、部屋の照明、キーボードの位置など…少しでも負担を軽減するために、環境を整えることも必要なのです。

「VDT検診」というVDT作業を行う人のための診断もあります。

厚生労働者が制定した「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」では、VDT作業を行う人を対象として、検診を行うことをすすめています。

普通の健康診断とは異なり、VDT症候群に多い症状(自覚症状)の調査、眼位検査や調節機能検査など視力だけでなく詳しく目の検査を行うなどを行います。(実施する医療機関によって、検査項目が異なる場合もあります。)

しかし、VDT症候群の改善・悪化防止のためのVDT検診ですが、VDT作業を行っている全ての企業で取り入れられているわけではなく、取り入れている企業はわずかなのが実情です。
今後、VDT検診が拡がっていくことが望まれますが、自分自身でVDT症候群についての知識を身に付け、症状が現れた場合には早めに対処することが大切でしょう。

著者:塩屋 謙

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職業は編集・校正、そしてWEBライターでもあります。興味の範囲を広げつつ、様々な記事を書いています。