視力が眼精疲労を左右する原因になる?
眼精疲労とは、いわば「目の筋肉痛」です。目以外の部位で起こる筋肉痛は、限界以上に酷使する事で発生するもので、身体の中では疲労物質である乳酸の蓄積と筋肉組織の損傷が起こっているのです。
筋肉痛は日ごろから運動していない人ほど起こりやすいもの。つまり、筋力が低いのにも関わらず激しい運動で酷使するから筋肉痛を起こしてしまうわけです。
これは、眼精疲労にも同じことが言えるわけで、視力の低下が眼精疲労を起こす原因になっているという事が言えるのです。
身の回りに多い視力低下の原因
視力は良ければ良いほど、遠くにあるものが見えるわけです。逆に視力が悪いと、遠くにあるものにピントが合わず周りにあるものも近づかなければ見えないものです。
しかし、どんなに目が良い人であっても油断していればすぐに視力は低下してしまいます。視力低下を引き起こす主な原因になるのが、「本やテレビに近づいて見る」という事です。
本やテレビに顔を近づけて食い入るようにして見ていると、目のピントを合わせる機能は近い位置で焦点を結ぶようになってしまい、視力低下の原因になるのです。
暗い所で本を読むのは…?
昔からよく言われる「視力が下がるから暗いところで本を読むな」というのは、実は医学的な根拠がありません。
単純に、光源の限られた暗い所だと本やテレビから離れるとはっきり見えなくなるため、どうしても顔に近い位置に本やテレビを置かなければならなくなるのが原因といえます。
視力が下がると目が疲れやすくなる
このような視力の低下は一気に起こるものではなく、徐々に進んでいくものです。例えば視力が左右とも1.5の人がいたとして、その視力は一気に0.5まで下がるのではなく1.4、1.3、1.2…と本人が気づかないくらいにじりじりと低下していくのです。
視力の低下が進むと、目に掛かる負担は大きなものになります。視力は下がっているのに、頭は今まで通りの視力があるものとしてピントを合わせようとするので、その分だけ目の筋肉に掛かる負担は大きくなります。視力の低下が進むにつれてピント合わせの負担は大きくなっていくので、眼精疲労が起こりやすくなってしまうのです。
視力トレーニングでピント調節力を回復させよう
このような視力低下からくる眼精疲労の場合、眼鏡やコンタクトレンズで視力矯正を行うのが一番の対策となります。
しかし、視力0.7くらいの、視力矯正を行うにはちょっと微妙な視力低下だと、そういうわけにもいかないものです。
このような中途半端な視力低下の場合は、眼鏡などでの視力矯正よりも視力回復トレーニングを行って視力低下に歯止めを掛けるようにするのが良いでしょう。
視力回復トレーニングには様々な方法がありますが、遠くのものにピントを合わせて凝視する「遠方凝視法」が近眼改善に効果的です。