99%の女性が疲れ目で作業効率が落ちる事を実感している
ヘルスケア製品を多く扱う「ジョンソン・エンド・ジョンソン」が、働く女性250人に調査した結果、「毎日、目の疲れを感じる」と答えた人は59%。週に1回以上と答えた人は88%。
さらに、「疲れ目により、仕事の効率が低下する」と答えた割合は99%と、ほぼ全員が疲れ目による弊害を感じている事が分かりました
オフィスには疲れ目を誘発する原因であふれている
冒頭の調査からも分かる通り、オフィスで働く人の多くが疲れ目を実感しています。
そしてその原因は、何気なく過ごすオフィスという環境にこそ問題があったのです。
そこで、オフィスに潜む疲れ目の原因と、その対処方法を調べました。
1:ディスプレイのブルーライト
近頃、急激にトピックスに上がる事が増えた『ブルーライト』は、なぜ疲れ目の原因となるのか?
その原因は『青い光』そのものに原因がありました。
ブルーライトは直接、網膜まで届く強い光
プリズムの実験などで知られるように、光の中には様々な色があり、それぞれ固有の「波長」を持っています。
その色の中でも、380ナノメートルから495ナノメートルに分類される青い光のエネルギーは強く、眼に入ってきても、そのまま瞳の奥にある網膜(光を感じるセンサー)にまで届いてしまいます。
テレビやパソコンは昔から使われていたのに、最近になってブルーライトが問題になっているのは、ディスプレイに強い光を放つLEDライトが使用されるようになったためです。
ブルーライト対策にはメガネがフィルム
ユーザー側の設定でブルーライトを切る事はできません。
対策としては、青い波長をカットするメガネを使用するか、ディスプレイにブルーライトカットフィルムをはる方法があります。
2:同じ距離でディスプレイを見続ける
腹筋の状態で、上半身を上げ続けると、お腹の筋肉が疲労でけいれんを始めます。
実は、同じ距離で物を見続ける時、目の筋肉にも同じ事がおきています。
ピント調整は筋肉が行っている
目の焦点(ピント)を合わせる時、目の筋肉が水晶体や毛様体筋を動かしています。つまりこれが腹筋をしている状態。
同じ場所を見続けるという事は、目の筋肉に常に力が入っている事になります。
そして乳酸などの疲労物質が溜まれば、肩こりと同じように筋肉は固まったまま動かなくなります。
目にもストレッチが必要
肩こりの時は、肩を動かしたりマッサージをするように、目の筋肉にもマッサージやストレッチが有効。
目を暖めて、血行を良くするのも効果的です。
3:室内が乾燥している
エアコンなどで乾燥しがちなオフィスも、目に良いとは言えません。
一般的なオフィスの場合、ドライアイの割合は約30%。コンタクトを着用していると約40%もいると言われています。
乾燥はドライアイの原因
まばたきが少なく、眼球が乾燥する事で、目の痛みや視界のかすみを感じるドライアイですが、室内が乾燥しているとより深刻なダメージとなるでしょう。
通常、目の表面は涙によってゴミや細菌から守られています。
しかしそのバリアが無くなれば、ほこりが角膜を傷つけ、細菌により感染症になるリスクが増えます。
目薬を使って涙の代わりとする
室内の湿度を上げたり、エアコンが直接当たらないようにするという方法もありますが、それらが難しい場合は目薬を使用するのが簡単です。
ただしドライアイの場合、防腐剤入りの目薬を使うと、その成分が涙に流されずに眼球の表面に残る事があります。
防腐剤の使用されていない物、さらに疲れ目にはビタミンが配合されているものを使用するといいでしょう。
4:乱視になっている
私たちは両目から入ってくる2つの映像を、頭の中で組み合わせ1つの映像として認識しています。
しかし、眼球には歪みがあり、映像が2重になる事があります。
これが乱視の原因です。
乱視では常にピントを合わせ続けている
映像がぼやけている時、脳は眼球の筋肉を動かして映像を合わせようとします。
しかし乱視の場合はどうやっても映像を合わせる事ができないので、延々とピントを合わせる作業をし続けます。
もう一度、腹筋を例にするなら、上記の(2)は途中で止めていたのに対して、乱視の場合は100回、200回と休まずに腹筋を続けているという状況になるでしょう。
医師の診断を受けましょう
乱視を自分で治す事は難しいでしょう。
酷い場合は、眼科医の指示に従いメガネかコンタクトで矯正する事をおすすめします。
疲れ目対策には休憩が一番
他にも、蛍光灯による反射光や、タバコの煙(近年問題となっているPM2.5と同じ大きさ)が目に張り付くなどなど、オフィスには目によくない物が多すぎて、全てに対応するのは難しいとしか言えません。
疲れ目を改善するには、目を休ませることが何より重用です。
パソコンを使用している場合は、1時間ごとに10分のインターバルが理想です。
それが難しい場合は、目の筋肉を動かしてストレッチを行なったり、マッサージで目の周りの血行をよくするだけでも、ずっと楽になります。